アジアで起業したい、また中国へビジネス進出したいとお考えの方がその足掛かりとして検討されることの多い台湾ですが、日本との商習慣や使用されている言語は違います。
その違いを認識せずにビジネスを行うと相手を不快にさせたり、ビジネスが上手くいきません。そこで今回は台湾の商習慣と言語について解説していきます。
1.台湾の言語
台湾の方が使用する言語は主に北京語(中国語)です。学校教育で義務化されているので多くの人が使用出来ます。地域や年齢により台湾語を話す人もいますが、ビジネスにおける言語で言えば北京語と覚えておけばよいでしょう。
書く際は中国の簡体字とは違い、繁体字を使用します。
また、島国という地理的要因から海外志向の人が多く海外留学をする人数は日本より多くなっています。日本より英語を話せる割合も多いので北京語より英語の方が社内の共通語として良いかもしれません。
ちなみに台湾の人は英語名を持っていることも多く、英語名で呼び合うのも一般的です。
2.コネが大切
中国の影響を受ける台湾はコネについても中国と類似した考え方となっています。中国は血縁を重視し一族経営を好みます。
台湾では血縁ではありませんが「誰々の知り合い」というようなコネがビジネスにおいて重要視されます。そのため人脈を作りネットワークを広げることがビジネスを広げることに繋がります。
コネ繋がりの例として、パーティーなどに出席した際に自ら名乗って声をかけることはないようです。第3者に紹介してもらうことを好み、第3者が紹介してくれるまで待ちます。誰か話したい人がいる場合誰かに紹介を依頼し、紹介してもらいます。
3.昼寝が当たり前
台湾では昼食後に昼寝の時間があります。日本では昼寝の時間があるのは保育園や幼稚園だけですが、台湾では小学校・中学校・高校まで昼寝の時間が確保されているので昼寝があるのは当たり前という感覚です。
これは社会人になっても一緒で、消灯して昼寝します。学校の職員室では鍵を閉めて、更に消灯して昼寝をするぐらい昼寝の時間は重要視されています。
台湾の方を雇った場合、昼寝をしていても怒らないようにしましょう。
ちなみに、台湾の市場調査会社、波仕特線上市調網が2012年7月に発表したデータによると、まったく昼寝をしない人はたったの8.5%という結果に。
4.有給取得率が高い
日本の有給取得率が低いことは周知の事実だと思いますが、台湾では逆に取得率が高い傾向にあります。休日日数が日本より少なく、有給を使って休みを取ることは当たり前の事と認識しているようです。
エクスペディアの調査では日本の有給取得率が50%に対し、台湾では71%という結果となっています。
参照:http://japan.cna.com.tw/news/atra/201712310002.aspx
5.日本の営業手法は効果がない
台湾でビジネスを始めて営業する場合、日本の営業手法ではうまくいかないことも多いようです。台湾では利益にこだわります。日本のように何度も足を運び信用を得て、相手の要望に応えるというやり方では台湾の企業からは「利益を出せる戦略がない」企業という目で見られるかもしれません。
台湾企業へ営業する場合は短期で利益を上げられるよう商品・サービスと一緒に販売戦略も提案しましょう。
6.服装はこだわらない
日本の社会人は大概スーツを着ていますね。ここ最近やっとクールビズが行われ、夏はネクタイなしでもよくなりましたが基本スーツにネクタイという服装は固定です。
一方、台湾は気温が高い期間が長いこともありスーツを着ている人は少ないようです。その分、社外の重要な人と会う場合はスーツを着用するようです。基本的にはラフな格好、ジーパンにTシャツやチノパンとポロシャツなどが多いです。大事な時だけスーツと覚えておけば問題ないでしょう。
台湾の商習慣・言語についていかがだったでしょうか?今回ご紹介した習慣以外にも様々な違いが日本と台湾ではありますのでビジネスを行う場合は注意してください。
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